オプトメトリストの時間

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柔軟性に欠ける目 

1996年4月のことですから、ずいぶん前の話しです。

プロ野球横浜ベイスターズでピッチャーとして活躍した野村弘樹さん(写真)が、26歳の現役のとき、こんな相談を持ちかけてきたのです。

試合の前半まではいいピッチングできるのですが、後半になるにつれて目に疲労をおぼえ視力が落ち、キャッチャーのサインは見にくくなるし、集中を保てなくなるという。
眼科の先生に診てもらったのですが、目の病気ではないとのこと。

私の検査では、まず、彼には中程度の遠視がありました。でも、
当時26才の彼の眼の状態からいうと;

ピント合わせの力 > 遠視の度数 → はっきり見える! のはず。

現実に、普段は問題なく見えていたのです。

でも、もうひとつ、彼のピント合わせに「柔軟性の問題」があったのです。

オプトメトリーの検査には、ピント合わせをおこなったり(緊張)ゆるめたり(弛緩)の繰り返しを、素早くできるかチェックする項目があります。野村さんの目のピント合わせのサイクルは、残念ながらかぎりなく遅かった。

このように、若くても柔軟性に乏しい目があるのです。つまり、ピント合わせの力(量)と、その柔軟性は別物というわけ。
ここはとても大事なポイントです!

さらに、遠視であることがこの問題を増幅させていたのです。
遠視であるため、ピント合わせに余分な負荷がかかります。若い野村さんであっても、疲れやすい目になっていました。

つまり、野村さんの目のようなケースでは;

ピント合わせの力 > 遠視の度数 → はっきり見える! 

が成立しなくなるのです。

特に、ピッチャーは、精神的にもストレスを抱え込みやすいハードワーク・ポジションです。目を酷使し、手元→キャッチャーのサイン→塁上のランナー→キャッチャー→手元…などなど、見る距離の変化に応じて、始終ピントを合わせたり、ゆるめたりしなくてはなりません。
見ようとするものが、意に反して急にピント合わせしづらくなれば、気分的にもストレスをため込むことになります。

実際、こういった目のスポーツ選手は少なくなく、視力は良いので大丈夫だと思っていたら、遠視の影響で集中力に乏しかったりします。

試合中見にくくなるわけをこのように彼に説明し、まず、普段は遠視のメガネをかけ、目をリラックスさせることを薦めました。また、ピント合わせの柔軟性を回復するトレーニング法を教えました。

彼はトレーニングをいつも登板前におこなったといいます。試合以外ではメガネも掛けました。

その年は3年ぶりに二桁勝利。

写真は、2001年通算100勝目を巨人戦で達成したときのものです。

Nomura



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